大阪のワークショップが終わった

 

 

 


2007-3-6日〜9日、そして10日がショウケースだった。
ショウケース出演者にはギャラも出せた。
大阪ではじめての試みだったが、はじめてなのに70数名も参加してくれた。
クラシック・バレエから役者、舞踏他、様々なジャンルから、その垣根を越えて来てくれた。これには、主催者のdBも想定外だった。
主催者のdBは、若手のダンサー達を育てるのを目的としているので、常に若い人達が周りにはいるが、今回ほど多様な人達がいるのではない。
そういった意味では、dBにとっても有意義な催しだった。

dBの主宰者である大谷君とは、70年代のアバンギャルドな芸術シーンで、何度となくすれ違っていた。
きちんと顔を合わせたのは、暗黒舞踏として山形に本拠地を構えた当時、私のグループの練習場を提供してもらうためにそこに行った時だ。
その時は、さほど話をしなかったのでは、と思う。
何しろ、私にも余り記憶がないからだ。
その後、アルトサックスの阿部薫と共に、小樽ジャズフェスティバルに参加した時、当時の海猫屋をきりもりしていた大谷君と再会することとなる。

今回は、大谷君からの提案でワークショップを、大阪で開くことになったものだ。
「日野君やってくれへんか?」
「ええよ」
というノリだ。

ワークショップ初日が終わった後、スタッフや残っていた受講者と食事に行った。大谷君と70年代当時の話に花が咲く。「三日間、振り付けを稽古し、その後、すぐにキャバレーに行かされたけど、絶対に首を切られないような舞台にせなあかん。そこで見せる身体というのが身に付いた」と昔話。
「大谷君は、そんな話を若い子にしないやろ」
「そうやな、しないなぁ」
「せやからあかんねん、若い子は何も知らないから、稽古をしたら舞台に立ってもええと思っているんやから」
「せやな」
「シビアな目のある場所を作ってやらなかったら、絶対に育たないで」
「そら酔っ払いが女の子目当てにいる場所で、首にならないように舞台を務めなあかんねんから、ほんまに大変やった」
「そうやろ、その工夫や舞台というシビアな空間という認識がまるでないのが、今の若い子達やねんから」
そんな話をしだしたら、話は尽きない。
劇団維新派のマッちゃんこと松本雄吉氏も、その時代を一緒に生きた。
「この間会って、日野君がワークショップを開いてくれているんや、といったら『よろしく言っといてくれ』と言うてたで」
「そうか、マッちゃんか、マッちゃんはドイツ公演も成功させてるし、新国立劇場でも成功させてるやろ、朝日新聞の芸術何とかという賞も、とっているんやから大メジャーやん」「そうや、嬉しいことやなぁ」
「ほんまや」

我々団塊の世代が、社会である種の影響力を持つ年代になってしまっている。
となると、もっと自分自身の社会的な立場や役目を自覚する必要がある。
特に基準が曖昧な芸術という分野では…。
「お前のは観たくない」とハッキリ言ってあげる必要があるのだ。
でなければ、何に対峙してどう苦労しなければならないのかが、全く知らないからだ。

リハーサルやゲネでは、ショウイングは無理なのでは、と思ったくらいひどいものだった。
動きからは、うまくやろうと、あるいは、間違わないように、という意識しか見えてこなかった。
そういう風に教育されてきた結果だ。
「アホか、そんなもの人に見せられるか!」何度怒鳴ったか分からない。
一つ目の「変奏」では、一切即興はない。全て振り付けだ。
だから、そういう意識が働く。
だから敢えてそうしたのだ。
二つ目の「五線譜」は、そういう意味では同じだが、動きは極端に少ない。
そのことに不安を感じる。
そしてそれが見えてくる。

ショウイングの10分前にもなると、みんな緊張が一段と増していた。
「携帯電話の電源をお切り下さい」
いよいよスタートだ。暗転から男性ダンサーが、いきなりソロで踊りだす。
その息遣いが音楽になる。
床を動く音が音楽になる。
奥に下がると同時に、13人が飛び出してきてハイスピードで動く。
客席は圧倒されたのか、引き気味になっている。
15分後に女性ダンサーが残りソロ。照明がフェードアウトして終わる。
良かった!みんなかっこ良く見えた!動きが弾けていた。身体や動きが見えた。今回はそれだけで成功だ。

音楽、振り付け、総指揮、終わってみれば、全部一人でやってしまった。
舞台監督だけスタッフの人にやってもらっただけだった。
そらしんどいで!


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